みなさん、モンゴルのゲルで宿泊ってどんなイメージですか?

キャンプでテント泊など、野外で寝るのが苦手な人にはゲル泊も難しいように思われているかもしれません。
そんな日本では見慣れない移動式住居ゲルのことについて、宿泊するために気になることについてまとめてみました。
モンゴルゲルの設備について
ゲルの中


ウンドルシレットリバーサイドキャンプの客室ゲル

ほとんどの客室用ゲルは、暖炉、ベッド、机がおかれているシンプルスタイル。広々使えますね。
暖炉から伸びている煙突が抜けるところは窓のようになっていて、星空をゲル内から見ることもできます!
ゲルの天窓

朝になると、太陽のやわらかい光が入ってきて、なんとも言えない清々しさです。
可愛い模様付き!

ベッドの寝心地は?
ベッドの作りはツーリストゲルによっても様々。エルデネツーリストキャンプは、ザグサーさん手作りのベッドです笑
ふとんを作っているところ

遊牧民のベッドだと硬いものもありましたが、ツーリストキャンプでは気にならずふつうに寝れました!
エルデネツーリストキャンプのベッド

上にかける布団も軽くて暖かかったです。
朝晩はゲルの外から冷気が染み込んでくるので、外側から冷気がはいってこないように布団をかぶりましょう。
顔はどこで洗うの?
顔を洗う洗面台があるゲルもあります。洗面台といっても水道などはなく、水をためて蛇口?のところを押し上げると水が出てくる仕組みです。水洗トイレに行けば蛇口をひねるタイプの洗面台があります。
トイレは綺麗?
草原の真ん中でも水洗トイレがあります!
トイレットペーパーは詰まるので流さずに備え付けのゴミ箱へ入れないといけないのが不便ですね。
ゴミ箱に使い終わったトイレットペーパーを入れるなんてにおいが気になるところですが、モンゴルは乾燥しているので、トイレに入ってもにおいが気になることは今までありませんでした。
お風呂はあるの?
風呂はなし!でも暖かいシャワーはある!
去年は水圧が低かったけど、今年は建物を改良したのでよく出るようになりました!

それでもホテルのシャワーみたいに勢いよくはでませんが^^;
コンセントはあるの?
今の所各宿泊ゲルにはありません。
中央のレストランゲルに太陽パネルから充電したバッテリーから出したコンセントがあるので充電もできます!これからは各ゲルに太陽光パネルを設置して、全てのゲルで電気を使えるようにするとのことです!

電圧が安定しないのと、晴れた日が少なかったときは充電ができないこともあります。
虫とかいないの?
モンゴルは高原なので日本の田舎みたいに虫がたくさんいません。
ゲル内で目立つのはハエぐらいでしょうか。
でも蚊がいなくなるスプレーをゲル内ですれば、ハエもパッタリいなくなります!
そういうものに抵抗がないからでしょうか。。
寒くないの?
真夏でも、夜中や朝は冷えることがあります。布団は多めにかけて寝ましょう!
心配なときは前日の夜、朝一番に火を起こしてほしいと言っておけば朝に火をつけに来てくれます!
手前の暖炉で火を起こします。火力が強すぎると暑くてねれないなんていうことも笑
その時は扉を開ければすぐに暑さはでていきます!モンゴルで暑くて眠れないといったことはないですね。

ご飯はどうするの?

ゲルに運ばれてくることもあるし、レストランゲルで食べることもあります。
遊牧民の家では、ゲル中央の暖炉で鉄鍋ひとつでご飯を作ります。

ゲルについて
ここからはそもそもゲルについてのあれこれを書きました!
なぜテントみたいなゲルに住んでいるの?
移動しやすいからですね!客室ゲルは30分ぐらいで解体して積み込みまでできてしまいます。
遊牧民一家の引っ越し。家畜を囲う柵も移動させます。

なぜ移動するの?
定住地で家畜が草を食べると、根こそぎ食べてしまって草原が荒れてしまうからです。
草がなくなってきたら移動することで、新しい草原と、住む場所を変えることによって病気などにならないようにしています。
季節によっても過ごしやすい場所は変わってくることも理由の一つ。
夏は見通しの良い大草原のど真ん中。

冬は寒さをしのげる山あいに住みます。山なら雪が降っても草が埋もれたりしないので、家畜の餌にも困らない!
冬は丘に囲まれたところでゲルを張ります

パオとゲルは何が違うの?
パオはゲルの中国式の呼び方。
包子(パオズ)というモンゴルのポーズと似たような料理に見た目がにているからパオと呼ばれたという話も。
モンゴルボーズ。確かにゲルに似てる・・・?

ゲルの作り方は?
枠を作ります(小さい写真ですみません;)

ゲルの骨格となる枠を作ります。
紐で固定

壁の骨組みから梁を延ばします

枠ができました!

枠にフェルトを被せて行きます。夏は薄めのフェルト、冬は分厚いフェルトで覆います。

最後に白い覆いをつけて完成!雨が入ってこないようにビニールを間に入れるゲルもあります。

ゲルの周囲を紐できつく縛って完成です。風で壊れないように石などをくくりつけます。

どれぐらいで完成するの?
慣れている遊牧民なら30分~ぐらいで完成します。
冬のテント泊ツアーでは、ゲルを持ち運んで毎日組み立てますが、暗くなると急速に寒くなっていくのがモンゴルの冬。
作るのに手間取ると寒くてとても辛いです笑
2017年の冬のゲル泊ツアーの様子 1

2017年の冬のゲル泊ツアーの様子 2
ゲルの中。絨毯の上にふとんを敷いて川の字になって寝ます


30分ぐらいでパッパッパと組み立てて、中で火を起こしてもらって暖かいスーティツァイを飲む!なんとも言えず幸せな気持ちになりますね。
冬だからこそ、素早く組み立てて寒さをしのげるゲルの偉大さを体感できたと思います。
いかがだったでしょうか。
モンゴルゲルで宿泊するイメージがつかめたでしょうか。
キャンプが苦手な人でも、ゲルは意外にしっかりしているので、ゲル泊もできそうと思っておらえたら嬉しいです!