
サインバイノー!ツォクトモンゴル乗馬ツアーのSugiです。
8月にモンゴルで撮影があり日程を組んでいたら、スタディツアーの開催期間とばっちり重なりました。
同じ時期に同じ国にいるからぜひお客様と交流したい!というわけで、1日だけお邪魔してきました。
参加したのは、たまたま羊の解体がある3日目。
朝に羊を見送り、昼は草原を馬で走り、夜に羊をみんなでいただく...たった1日ですがスタツアの濃さが全部詰まっていました。
日程や料金の全体像はスタディツアーのページにまとめてあります。
スタディツアーにはどんな人が来ているの?

「スタディツアー」という言葉の響きから、学生向けのプログラムだと思われることがありますが、今年のツォクトのスタディツアーは敢えて学生向けに限定していません。
職業も年齢も参加動機もさまざま。ご一緒したのは、教育関係のお仕事をされている方、ご自身で事業を立ち上げている方などなど。歩いてきた道もそれぞれ違い、お話をするだけでワクワクしました。
中央アジア絶景乗馬ツアーのガイド社長も参加

さらに8月の回には、キルギス・カザフスタン・ウズベキスタンなどで乗馬ツアーを展開するツォクトの協力会社、アシュトラベルのヌリヤさんも参加。日本から来た人だけでなく、中央アジアで同じように草原と馬に関わっている人が、同じ輪の中にいる貴重な回でした。
スタツアが生まれた経緯は企画したたけっし〜が別の記事で書いています。成り立ちを知ってから読むと見える景色が変わるはず。
朝の羊の解体

3日目の朝食後、スタツア山場である羊の解体からスタート。
見る、見ない、距離を取る。全部自分で選んでいい

羊の解体はスタツアのプログラムに含まれていますが、見るか見ないか、途中離脱するかは自分で決めてOK。強制ではないので、ご安心ください。
今回の参加者さんは、皆さん間近で見ていました。
30分ほどで羊が食べものになっていく

遊牧民の手つきは、驚くほど繊細。羊が苦しまないよう、お腹を切って手を入れ、動脈を素早くカット。2分ほどで息絶えます。
そこから腹をさいて皮を剥がし、内臓をひとつずつ取り出していきます。
胃の中は羊が食べた草でいっぱいで、お母さんがそれをきれいに洗浄。
剥いだ皮はきれいに折りたたまれます。あとで乾かして、服やマットにすることも。
ここまでで、だいたい30分。
手慣れた手つきといいましたが、慣れているから簡単に終わるというものではありません。ひとつひとつの工程に無駄がなく、遊牧民のスキルの高さと命への敬意を感じました。
何回見ても浮かんでくる感想が違う

私は解体を何回も見ていますが、毎回違った感想が浮かんできます。
今回改めて思ったのは、口に入るものは簡単にできてはいないということ。
日本にいると食べ物を手に入れるのは驚くほど簡単。スーパーにはパックの肉が並んでいて、肉になるまでの工程を考えることはほぼゼロ。
でも解体を見ると、口に入るものがとんでもない工程を経て自分の体になるとわかります。
頭でわかっていたつもりのことを、実際目で見ると改めて考えさせられました。
参加者さんの一言「特別なことじゃないんだな」

解体のあと参加者さんがぽつりと言いました。
「特別なことじゃなくて、モンゴルの日常なんだと思った」
日本人には一大イベント。遊牧民には今日のごはんの準備。
この温度差こそ、スタツアで驚くことのひとつかもしれません。
解体のあとは乗馬しながら巨大騎馬像へ

解体が終わったら草原へ。チンギスハーンの巨大騎馬像を目指して馬で向かいます。
ガイドはベテランのバギーさん

日本語ガイドはベテランのバギーさん。
静岡に住んでいたので日本語はペラペラ。お客様への気遣いも忘れない人気ガイドです。
見えているのにいつまでも着かない

騎馬像ルートの面白さはゴールがはっきりしているところ。
騎馬像は高さ40m。草原を進んでいると途中からぬっと見えてきます。
問題は見えてからが長いこと。
何もない草原にでっかい騎馬像がぽつん。距離感が完全にバグります。もうすぐだと思ってからまったく着かない。
「なかなか着かないねえ」とみんなで笑いながら何回も言いました。
だからこそ到着してみんなでご飯を食べるときの達成感が半端ない。一人旅ではなく、ツアーで参加している仲間がいるからこそ感じられる体験です。
着いてからのシェアタイム(振り返り&思いの共有)

ご飯を食べながらシェアタイム。お題は改めて「なんでモンゴルなの?」
ツアー中は同じ質問が何度も出てきます。面白いのは答えが少しずつ変わっていくこと。
草原で過ごした時間の分だけ言葉が変わっていきます。通常のツアーにはない面白いところです。
鷹を腕にのせて見えた参加者さんの2日間

騎馬像を見学したら外で鷹を腕にのせる体験ができます(別途料金)。
鷹は5〜10kg。のせた瞬間に「重っ」と声が上がっていく。
でもかっこいい。
映えるのでみんなポーズを決めたい。でも腕はプルプルするし鷹は動くしで、なかなか理想のイチ枚を撮るのが難しい。
面白かったのは鷹をのせている最中に飛び交っていた感想。
「○○さんは体力仕事してるから余裕だね!」
「○○さん、鳥が苦手って言ってたよね。なんか避けられてない?!」
皆さん2日間でお互いのことをけっこう知っている。だから感想がやたらパーソナライズされています。
ツォクトの普段のツアーも和気あいあい。ただスタツアの参加者さんは毎晩シェアタイムで自分のことを語っているぶん出てくる言葉が一段ディープ。
一人参加で浮かないかとよく聞かれます。草原での空気を見ていた身としては心配無用。むしろシェアタイムがある分ふつうの旅行より打ち解けるのが早いです。
ちなみにいちばん黄色い声援を浴びていたのはバギーさんでした(笑)
馬に乗っているときはあんなにかっこいいのに、鷹にたじろいで腕をブンブンしている姿がなぜか可愛い。
その後はラクダに乗りたい人が乗って、また草原を通って遊牧民ゲルへ戻ります。
朝の羊が夜のホルホグになる

ゲルに着いたら朝解体した羊でホルホグパーティのスタート。
熱した石だけで水を使わず1時間

ホルホグは大鍋に熱した石を入れ、羊とじゃがいもとにんじんを放り込んで蓋をし、1時間ほど待つ料理です。
味付けは塩だけ。
水は入れません。野菜の水分だけで火を通す、完全な無水調理。
羊が苦手な私がモンゴルの羊は食べられる理由

白状すると私は羊が苦手。でもモンゴルの草原の羊は好き。
ツォクトさんいわく広い場所で育てて清潔に保つと匂いがつきにくいのだとか。日本で羊がダメだった人がモンゴルでは平気だったという話もよく聞きます。
そして石焼きの肉は最高。
ただ、いちばん驚くのはじゃがいも。肉と野菜の旨みを吸い込んでいて塩だけでここまでいくのかと毎回びっくり。完全に主役を食っています。
解体を見てから食べる

ホルホグはたいてい美味しい。
でも解体を見てからいただくと、味とは別のところに「ありがたいなあ」が乗ってきます。
しかも一緒に体験した人と心を通わせながら食べている。朝から同じものを見てきた人たちと同じ鍋を囲む夜はやっぱり特別でした。
焚き火を囲んで全員が自分について5分以上話した

ご飯のあとは焚き火を囲んでシェアタイム。お題は今日見て感じたことと、これからどうしていきたいか。
深い話は会ったばかりの人が相手だとむずかしいはず。
なのに全員が自然と自分の言葉で5分以上話していました。
そして全員が真剣に聞いている。
通常のテント泊でも焚き火を囲んで話をしますが、スタディツアーでは何度もシェアタイムを設けて振り返ることでよりディープな話ができます。
思いをシェアすることで自分を見つめ直す素敵なひとときです。
1日だけお邪魔した私が思ったこと

モンゴルスタツアは観光としても文句なしに楽しい1日なのはもちろん、自分を見つめ直すのにぴったりな体験。
朝に命をいただく現場を見て、昼に草原を走って、夜に同じ命をみんなで食べて、火を囲んで語り、自分やお互いのことを深堀りしていく特別なプログラムです。
自然も人もシンプルなモンゴルだからこそできることだと思います。
逆に静かに観光だけしたい方には向きません。無理に話す必要はありませんが、シェアタイムが軸のツアーです。
立ち止まって自分のことを考えてみたい方にはおすすめです。
よくある質問

Q.羊の解体は、見たくなければ見なくていいですか?
A.強制ではないので見なくてもOKです。
Q.乗馬が未経験でも参加できますか?
A.できます。乗馬レベルは「未経験」設定で最初はレクチャーから。ヘルメットとチャップス(すねあて)は無料でお貸しします。
ただし靴だけは安全に直結します。事前にモンゴル乗馬安全マニュアルに目を通しておいてください。
Q.一人で参加しても浮きませんか?
A.毎晩シェアタイムがあるので、ふつうのツアーより打ち解けるのが早いと思います。
Q.シャワーやトイレはどうなっていますか?
A.遊牧民ゲルに温水シャワーはなくトイレは青空トイレ。ただし4日目にシャワーを浴びるためツーリストキャンプへ寄ります。
費用はどれくらいかかりますか?
A.日程で変わるので最新の金額はツアーページでご確認ください。日本ーモンゴルの往復航空券は別途必要です。
モンゴルのスタディツアーに参加してみませんか

私が参加したのは、4泊5日のうちのたった1日。
残りの日には乳搾りがあり、丘の上での絶景休憩があり、駆け足の練習があり、最後の夜の焚き火があります。
今度は、あなたがスタツアを作る番!

今回は年齢の参加条件を設けないスタツアでしたが、実はツォクトでは大学生向けの新しいスタディツアーを立ち上げます。一緒につくってくれる仲間を募集中!
お客さんとして楽しむのではなく、つくる側として関わってもらいます。行き先や体験の中身をゼロから一緒に考えて、できたツアーを自分の言葉で友達に広めて、つくったあとも運営や次の企画に長く関わる。参加費の補助もあります。
条件は、9月のスタディツアー(9月5日〜9日)に参加することです(難しい場合はご相談ください)。
書いてきたような時間を自分の体で体験して作ると、解像度の高い特別なプランになります。心が動いた経験をそのまま企画の材料にしましょう。
特別なスキルはいりません。やってみたい、という気持ちがいちばんです。
▶ 【大学生募集】冬のモンゴル乗馬スタディツアーを一緒につくりませんか


