サインバイノー!モンゴル旅行専門会社のtakeshiです。
2015年の夏から秋にかけての一週間ほど、モンゴルを旅行しました。今まで40ヶ国ほど旅していますが、初めてのモンゴルです。
行き帰りも悪名高いエア・チャイナ、しかも北京経由で、安いだけあっていろいろとあったのですが(知らない方の手荷物を上の棚に入らなかったという理由で隣の座席にくくりつけられたり、トランジットで搭乗口へ行く途中にセキュリティチェックがあって1時間も並んだり)、それは、まあ、いいとして、モンゴルの首都、ウランバートルの空港に着いてロシア製輸送機のアントノフを見たときはテンションが上がりました。
旅のあらましをダラダラ書いても退屈なだけでしょうから、モンゴル旅行のベスト3、ワースト3の発表を持って旅行記としたいと思います。
まずはワーストから。
モンゴル旅行ツアーの注意点ワースト1・2・3
ワースト3位 「料理」
3位は・・・、旅の醍醐味でしょうからこれがダメと言われると困るかもしれませんが、ワーストの3位は「料理」です。
いろいろとモンゴル料理を食べました。誤解なきよう、なのですが、モンゴル料理は美味しいです。が、油っこくて、最近まで野菜をあまり食べなかったらしく、料理に彩りが欠けます。おそらく、「料理の彩り」とい概念もないのかもしれません。あと、基本的に表記がキリル文字なので、ふらっと入った店で食べたものがえらく美味しいということもありませんでした。
個々の料理は美味しいんだけれど、バリエーションにかけ、彩りがなく、文字のせいで敷居が高い、というのが旅におけるモンゴル料理の印象です。
旅の食事の際の写真を見返してみても、その8割が在住者の方に連れていってもらった北朝鮮レストランの女の子たちばかりだったので、料理に関しては失望することがあるかもしれない、か、私の頭がおかしいかのどちらかでしょう。
ウランバートルだと、前述の北朝鮮レストランの韓国料理?朝鮮料理?が美味しかった。あとはノミンデパートの東の通りを北へ百メートルほど入ったところにあるバイカルというロシア料理のボルシチが美味しかった。ですが、モンゴル料理に関しては現地在住者に連れていってもらうか、キリル文字を読めるようになってから店に入った方がよいと思います。
ワースト2位 「首都の治安の悪さ」
ウランバートルの街の、一部でしょうが、「治安が悪い」のがワースト2位です。
タイやフィリピンだと治安の悪さは銃と結びつきますから、場所と時間が限られてきますが、モンゴル人は皆、体格が良くて、腕っ節が強そうなので、強盗が素手で来られてもかなわないというのが困ったところです。
大通りは人が多いので昼でも夜でも安全かもしれませんが、路地にはいれば煤けた団地みたいなところで平日の昼日中からモンゴルの若者がヒップホップないでたちで立ち話をしていたりして、なんとなくギャングの抗争が始まりそうな雰囲気です。
在住者の方に聞くとそういうところは危険ではないらしく、昼はナラントール・マーケットのスリ、夜はクラブなどがある歓楽街での喧嘩が危ないそうで、夜は出歩かないにしても、ナラントール・マーケットはウランバートルの観光名所の一つですから、行かないわけにもいかず、ここへ行く際は貴重品はホテルに預け、必要最小限の手荷物で行くのがいいらしいです。
ダミーの財布を持っていって、中に「これは偽の財布だ」と書いた紙を入れてナラントール・マーケットを歩き、帰り際に無事、財布があるのを確認して中を開けてみると、「次やったら殺す」という紙にすり替えられていたという話を在住者の方に聞きました。
夜はこの辺りが治安が悪いとか、昼はこの辺りだという情報は入念に調べた方がいいと思います(ちなみに中国人に見間違われると問答無用でぶん殴られるそうです)。
ワースト1位 「砂漠性気候の寒暖差」
モンゴル旅行中、風邪をひきまして、どうしてかとつらづら考えてみるに、「砂漠性気候をナメていた」という点に尽きるのではないかと思います。
旅行は8月から9月にかけての、日本なら夏といってもいいような時節で、モンゴルも確かに昼間は30℃を超える暑さなのですが、夜は14℃まで下がって上着を着て寝るほどの寒さでした。
遊牧民のテント型住居であるゲルを客室にしたホテルに泊まったのですが、夜になると部屋のストーブに薪を詰めはじめて、火をつけました。まさか気温がそこまで下がるとは思いませんから、追加の薪はいるか?と聞かれたときも、半笑いでいらないと断ってしまったのですが、夜中の3時ごろに薪が燃え尽きて、そこからが大変でした。寒いのなんのって、日中が30℃で夜間が14℃まで下がりますから、ゲルに泊まられる方は夏でも寝袋持参の方がいいと思います。
ワースト3を総合してみますと、モンゴル旅行の注意点は、食事のハードルがちょい高めで、治安の悪いところがあって、日中と夜間の寒暖の差が激しいので体を壊すかもしれない、といったところでしょうか。しかし、食事と治安に気をつけなければならないのはアメリカも同じですし、東南アジア、タイやらシンガポールに旅行したって建物の内外の寒暖の差は激しいものですですから、モンゴルだけ突出して旅行しづらいわけではないと思います。
モンゴル旅行ツアーのベスト1・2・3
ベスト3位 「モンゴル人は日本人が大好き」
海外に旅に出ると気が重いのがシツコい物売りだったりタクシーの運転手だったりしますが、モンゴルでは何かを売りつけられたり、金を払うように執拗に付きまとわれたことは無かったです。
モンゴル人はぶっきらぼうですけど、根は親切で、おせっかいでも冷淡でもなくて、といった人情的、国民性的な部分はとても良かったです。この後、タイやミャンマーも旅しましたけど、親日的でとても旅しやすかった。
朝青龍や白鵬の活躍が故国であるモンゴルにも伝わっていて、基本的にモンゴル人は親日的だそうです。ただ、ノモンハンの戦いはモンゴルではハルハ河戦争といって、日本がかつてモンゴルを侵略した戦いだと理解されているので、旧ソ連の影響下で教育を受けた世代には反日的な人もいるとモノの本に書かれていました。が、そういう人に会う確率は天文学的に低いんじゃないかと思います。
ベスト2位 首都ウランバートルの大きさ
2位は首都ウランバートルの街のサイズです。
初めて訪れた街は一日がかりで散策することにしていますけど、ウランバートルは、街のところどころにGTAのサイドミッション的な危険地帯が点在しているものの、街歩きにはとても楽しいサイズだと思います。
街のど真ん中に東西方向にエンフタイワン通りが伸びていて、どこにいてもこの通りにさえ戻れば東西のどの地点にも戻れるというのが便利でした。旅の後半の宿はノミンデパート裏にあるゲストハウスだったので、通りを東西に往復するバスに乗って、デパートが見えれば降りればいいわけですから、迷いようがありません。それでいて、美術館や博物館、モンゴル舞踊の劇場など、市内には見所がたくさんあって、そういう場所とレストランを線で繋ぐといくらでも観光コースができるといった感じでした。ただ、英語を話す人は少ないので、市内地図は必ず携行しましょう。
※ウランバートルからの日帰りツアーは以下です。
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ベスト1位 「地平線」
映えある1位は、もうこれは、これ以外にないでしょう。
「地平線」です。
ウランバートルから車で2時間も行けば、そこはもう草原と遊牧の世界です。贅沢なものは何一つありません。そこに住んでいる人々は日本での我々の暮らしと比べれば、産業革命以前といってもいい暮らしぶりですし(太陽光発電パネルで携帯電話を充電したりしていますが)、いろいろと不便な思いもします。が、地平線があります。
地平線の向こうに日が沈んで、背後から星空が広がっていきます。ずっと彼方まで草原が続いていて、人を乗せた馬のシルエットが西に行ったり、東に行ったりする。これが何ものにも代え難い贅沢です。
地平線と馬との生活は帰国してからも強力な磁力となってモンゴルへの郷愁を誘うと思います。
気をつけるべきは3つです。
料理は合わないかもしれない。危険なところがあるかもしれない。日中と夜間の寒暖の差は激しいと思え。
堪能すべきは3つです。
モンゴル人はシャイで気難しいかもしれないけど、素朴で親切な人が多いし、ウランバートルは街歩きに便利で楽しい。そして、日本で生活しているとピンと来ないかもしれませんが、モンゴルには豊富に、それこそ至る所に「地平線」があります。
地平線が目的の旅なんて聞いたことがないかもしれませんが、それだけでモンゴルに行っても絶対に損しないと思います。
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