
サインバイノー!ツォクトモンゴル乗馬ツアーのSugiです。
モンゴルといえば夏のイメージがありますよね。実際、観光や乗馬のベストシーズンは夏で人気です。
でも、私は実は「冬派」。
冬のモンゴル旅行では厳しい寒さの中で遊牧民の優しさに触れ、氷点下の草原で「自分を大事にする時間」を取り戻せたからです。
マイナス40度の体験は一見過酷に思えますが、そこには安心できるやさしさと、自分という存在を実感できる瞬間がありました。
冬のモンゴルってどんな感じ?

気温はどれくらい?
モンゴルの冬は桁違いの寒さ。首都ウランバートルは世界一寒い首都として知られ、平均気温は−20℃前後。郊外や草原では−40℃に達することもあります。乾燥していて空気が澄んでいるため、日本の湿った寒さとは違い、突き刺さるような冷たさが特徴。
冬ならではの景色
一面に広がる白銀の雪原、吸い込まれるような静寂、そして夜空を埋め尽くす星の光。冬のモンゴルは厳しい環境でありながら、どこまでも清らかで美しい世界が広がります。
氷点下の草原で私が感じたこと

−40度と聞いた時の恐怖
私が初めて冬のモンゴル旅行に行ったのは2月。事前に「−20度」と聞いて防寒着や持ち物を準備していましたが、直前に「滞在先の遊牧民ゲルは−40度」と知らされました。
調べると「鳥が凍死するレベル」と出てきて、出発前は正直、不安で眠れませんでした。
ゲルの中は驚くほど快適
到着してみると、外は確かに想像を超える寒さでした。しかしゲルの中に一歩入ると、そこは別世界。
断熱性の高い構造と薪ストーブの暖かさで、遊牧民の子どもたちは薄着で走り回っている…。厳しい自然の中で、人の知恵と暮らしが生み出す安心に感動しました。
自分の体を“内側から感じた”瞬間
寒さに30分もさらされると体は芯まで冷えます。そんな時に出されたのが、遊牧民の家庭で定番のスーテーツァイ(塩入りミルクティー)。
正直に言うと、初めて飲んだ時、味は苦手でした。ミルクティーなのに塩気があって、日本の飲み物にはない独特の風味。
でも、もっと驚いたのは「味」ではなく「感覚」でした。
温かい液体が喉を通り、食道を下り、胃に落ちていく。自分の体のどこに喉があり、胃がどこにあるのかを“線でなぞるように”意識できたのです。普段なら無意識に通り過ぎていくプロセスが、はっきりと存在を主張してきました。
「ここに喉がある、ここに胃がある。私の体は確かにここにあって動いている」――そんな当たり前のことを驚くほどリアルに感じました
仕事に追われる毎日の中で、自分の体の存在など考えたこともなかった私にとって、それは大きな衝撃でした。私は“自分の存在そのもの”を取り戻した気がしたのです。
厳しい寒さの中で優しさを感じる
暖かいゲルから一歩外に出れば、そこには氷点下40度の世界。最初はトイレに行くのですら勇気が必要でした。
でも、頬や指先がすぐに凍りつくような過酷さの中で、私はむしろ不思議な安心を覚えていました。
それは、遊牧民たちの気遣いのおかげ。夜や明け方には、火が消えて寒くならないようにストーブに薪をくべに来てくれる。家畜の世話で忙しいはずなのに、私たちを優先してくれる心遣いが身に沁みました。
また、初めてのスーテーツァイの味に馴染めず、全部飲みきれないでいると、遊牧民のお母さんが次の食事の時に紅茶に替えてくれたのです。私は他のスタッフに比べると全然モンゴル語ができないので言葉では伝えていないはずですが、きちんと見てくれていたのでした。
過酷な自然と人のやさしさが隣り合わせにある――それが、冬のモンゴルで私が一番心を動かされた瞬間でした。
日常に追われなんとなく過ごしているあなたへ

モンゴルの冬は、たしかに厳しい。
けれどその中にこそ、人の優しさや、温もりがいっそう際立っていました。
日常に追われ、自分を見失いそうになるとき。
そんなときこそ、この冬のモンゴルは力をくれます。
日本から直行便でわずか5時間。
こたつの中で「また新しい年か」とやり過ごすよりも、少しだけ勇気を出して飛び込む非日常。
極寒の草原と、世界一あたたかい人々と一緒に過ごし、自分を取り戻す旅に出てみませんか?
冬のモンゴルを体感できるおすすめツアー

冬のモンゴルの草原は、どこまでも広がる真っ白な雪原。馬の吐く白い息と、自分の心臓の鼓動だけが響く静寂の世界です。
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特徴
- 遊牧民が育てた馬で雪原乗馬できるプランがある
- 遊牧民の暖かいおもてなしで安心してすごせる
- 遊牧民と過ごす時間で、素朴で優しい暮らしに触れられる
- ツォクトは遊牧民の会社なので、ツアーに参加すると直接遊牧民の暮らしを応援できる
- 雪害の大変な時期は、ツアー代金の一部が支援金として使われる
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